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フラミンゴは遠くで見る鳥じゃない、という話

フラミンゴ 生き物

長崎バイオパークに通いはじめて十年以上になりますが、フラミンゴエリアはいつも不思議な場所です。

フラミンゴは遠くから眺めると、優雅でどこか別世界の生き物のように見えます。
ピンク色の羽、細い足、独特の曲がったくちばし。絵の中から出てきたような鳥です。
ここ長崎バイオパークには3種類のフラミンゴが仲良く暮らしています。
ベニイロフラミンゴ
ヨーロッパフラミンゴ
チリーフラミンゴ

でも実際に近づくと、印象がガラッと変わります。

思った以上に大きい。そして、こちらをじっと観察している。

エサをあげているつもりが、いつの間にかこちらも観察されている気分になる。
そういう不思議な体験ができる場所です。
まずはベンチに腰掛けて観察しましょう。
エサやり体験がしたい方はエサを買って、手のひらに乗せてフラミンゴの口元に近づけます。
するとくちばしを傾けながら器用にエサを食べてくれますが、このとき痛くないので驚きます。

初めて来る方、特にお子さん連れのご家族には、入場前に少しだけ予習しておいてほしいことがあります。

フラミンゴはカピバラやリスザルとはまた違った意味で、慌てないための準備が大切な動物です。

くちばしが当たっても痛くない、その理由

長崎バイオパークでは、手のひらにエサを乗せてフラミンゴに直接あげることができます。
初めて体験した方の多くが、
「くちばしが当たると思ったのに全然痛くない」「思ったより優しかった」と驚きます。

これにはちゃんと理由があります。

フラミンゴのくちばしは、物をつかんだりかじったりするための構造ではありません。
本来は水中のプランクトンや小さな甲殻類、藻類などをろ過して食べるための、特殊なフィルター構造になっています。
だから長崎バイオパークのエサやりでも、指をつまむのではなく、上手にエサだけを拾い上げてくれるのです。

この仕組みを知っておくだけで、お子さんの不安がずいぶん和らぎます。
「痛くないの?」と聞かれたときに、自信を持って答えてあげてください。
これまで何回もエサを手のひらからあげてきましたが、痛かったことは一度もありません。

子どもに伝えてほしい3つのこと

① 手をゆっくり、安定させておく

エサを乗せた手のひらは、なるべく安定させておくのがコツです。
フラミンゴがエサを食べようとしている途中で手を引っ込めてしまうと、フラミンゴも驚きます。
怖くても、グッとこらえてゆっくり待つ。それだけで上手に食べてくれます。

「怖かったら目をつぶっていいよ、でも手だけはじっとしておいてね」と伝えておくと、お子さんも覚悟ができます。

② 囲まれても慌てない

1羽来ると、2羽、3羽、4羽と集まってくることがあります。
大きな鳥に囲まれると怖く感じるのは当然です。
でも慌てて走ったり、大声を出したりしないことが大切です。どの動物も驚かせてはいけません。

フラミンゴはエサ目当てで近づいているだけで、攻撃しようとしているわけではありません。
深呼吸して、落ち着いて対応しましょう。
事前に「たくさん来ても大丈夫だよ」と話しておくと、お子さんも心の準備ができます。

あと不思議なのはフラミンゴの池には現在柵らしきモノがありません。
アメリカビーバーやミーアキャットの展示場へも自由にお散歩に行けるのにここにいます・・・。

③ 羽を広げたら少し距離を取る

フラミンゴの翼はかなり大きいです。
羽ばたきそのものに攻撃性はありませんが、近すぎると羽が当たることがあります。
羽を広げそうなそぶりが見えたら、一歩下がって距離を取るようにしましょう。
小さなお子さんは特に、大人が横についていてあげてください。

大人が気を使わないと子どもも動物も危険な目に遭遇することがありますからね。

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やってはいけないこと

追いかける

近くにいるからといって、フラミンゴを追いかけるのはNGです。
驚かせる原因になりますし、ストレスを感じて群れ全体が落ち着かなくなります。
向こうから来てくれるのを待つのが、フラミンゴとの正しい距離感です。

羽に触る

羽はフラミンゴにとってとても大切な部分です。
エサやりで近くに来てくれても、体を撫でようとしたり、羽に触ろうとしたりしないでください。
フラミンゴはエサやりには慣れていますが、撫でられるために近づいているわけではありません。

エサを高く持ち上げる

手のひらは自然な高さで保つのが基本です。
高く持ち上げてフラミンゴに無理な姿勢を取らせるのは避けてください。
自然な高さで差し出すだけで、フラミンゴは上手に食べてくれます。

大声を出す

群れで生活する鳥なので、突然の大声はストレスになります。
エサやりの興奮で声が大きくなりがちですが、できるだけ穏やかに過ごしましょう。

エサやりより、実は観察が面白い

フラミンゴはエサやりも楽しいですが、実はじっくり観察する方がもっと面白い鳥です。

片足で立つ姿、仲間同士で連れ立って歩く様子、首を器用に曲げて羽づくろいをする動き。
見ていると時間を忘れます。
特に朝や夕方は光が柔らかく、ピンク色の羽がとても美しく見えます。

そしてもうひとつ、常連のあいだでよく話題になることがあります。
フラミンゴは思った以上にこちらを観察しているということです。
遠くから見ると静かで優雅な鳥ですが、近くに来るとしっかりと目が合います。
「エサをあげているのに、なんだか見定められている気がする」という感覚は、体験した人にしかわからないおもしろさです。

エサがもらえない時間は寝ていることが多いように感じていますが、
片足だけで立ち首を背中の羽の上に曲げて寝ていたり
地面にペタッと座って寝ていたりと自由に振る舞っています。

お子さんと一緒に「今、目が合ったね」「何考えてるんだろうね」と話しながら過ごすのが、わたしのお気に入りの時間です。

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