年齢を重ねると、以前よりも体の反応が遅くなったと感じる場面が増えてきます。
今年の正月には感じなかった感覚で、自分でも少し怖いと思いました。
落とした物に手がすぐ伸びない。人や自転車に気づいてから避けるまでに時間がかかる。
足元の段差を見つけても、体が思ったようについてこない。
こうした変化を少しでも防ぎたいと考えたときWebで見て、気になったのが
「REAXION(リアクション)」というトレーニング器具です。
光ったランプを見つけて、手や足で反応する仕組みになっており、スポーツ選手だけでなく、
高齢者向けのリハビリや介護施設での活用も進められているので、シニアでも使えそうです。
ただし、見た目は楽しそうでも、シニアが使う場合には注意が必要だそうです。
この記事では、
REAXIONの特徴や期待できること、
無理なく始める方法、
購入前に確認したい点をやさしく紹介します。
REAXIONとはどのようなトレーニング器具?
REAXIONは、六角形の小さなランプとスマートフォンアプリを連携させて使うトレーニング器具です。
ランプが光ったら手で触れる、センサーに手を近づける、決められた色だけに反応するといった動きを行います。この光の操作をスマホアプリで行っているようです。
公式サイトでは、主に次の能力を鍛える器具として紹介されています。
- 光を見つけて反応する力
- 反射性
- 判断力
- 敏捷性
- 視覚機能
- 認知機能
専用アプリには複数のトレーニングモードが用意されているので、
光る順番や色、反応方法などを変更できます。
ランプ本体には、手を近づける距離センサーと、触れた振動を感知するセンサーがあります。
壁や床、机などに設置でき、室内と屋外の両方で利用できるので自分の環境に合わせられますね。
シニアに大切なのは「速さ」だけではない
REAXIONを見ると、光ったランプを素早く押す単純なゲームのように感じます。
しかし、シニアにとって大切なのは、若い人やスポーツ選手と速さを競うことではありません。
自分の意志で行動できる感覚を失わないためのトレーニングだと思っています。
日常生活では、
「見つける」
「どちらへ動くか判断する」
「手や足を動かす」
という複数の働きを、ほぼ同時に行っています。
そう考えてからの行動ではないんでしょうね。
しかし、歩いている途中で障害物に気づいたときは、障害物を見るだけでは不十分です。
危険かどうかを判断し、足を止めるのか、横へ避けるのかを決めて、実際に体を動かす必要があります。
高齢者の転倒には筋力やバランスだけでなく、
注意力や実行機能などの認知面も関係することが報告されているそうです。
REAXIONは、この「見る・判断する・動く」を組み合わせて、
いつでもどこでも練習できそうなところが興味深い点です。
REAXIONは老化防止になるの?
最初に注意したいのは、REAXIONを使えば老化そのものを止められるわけではないということです。
また、認知症や転倒を確実に予防できる医療機器として紹介されているわけでもありません。
現時点では、REAXIONだけを使った場合に、一般のシニアの老化や認知機能がどの程度改善するのかを示す、十分な独立研究は確認できませんでした。
そのため、
「使えば脳が若返る」
「認知症を防げる」
「転倒しなくなる」
とまでは言えません。
一方で、光を探し、色を判断し、体を動かすトレーニングには、
普段あまり使わなくなった反応や注意を刺激する可能性があります。
REAXIONは、老化を治療する機械というよりも、反応力や判断力を楽しみながら使うための練習道具と考えるのが自然でしょう。
高齢者向けの活用も進められている
REAXIONは、もともとトップアスリートの反応や敏捷性を鍛える目的で開発されました。
その後、リハビリや高齢者向けの需要が増え、理学療法士やデイケア施設とともに高齢者向けプログラムが開発されています。
川崎市の福祉製品情報では、介護施設、リハビリ型デイケア施設、老人ホームなどの高齢者を対象とし、転倒リスクや認知機能に関係するトレーニング機器として紹介されています。
公式サイトでも、小児から高齢者まで、症例や体力に合わせてプログラムを設定できると説明されています。
ただし、施設では医師、理学療法士、トレーナーなどが利用者の状態に合わせて内容を調整します。
家庭で使う場合も、スポーツ選手向けの激しい動きをそのまま行うのではなく、
シニア向けに難易度を大幅に下げることが大切です。
シニアでも無理なくトレーニングできる?
結論から言えば、設置方法とトレーニング内容を調整すれば、
シニアでも比較的取り組みやすい器具だと思います。
REAXIONは、必ず走ったりジャンプしたりしなければならない器具ではありませんからね。
ランプを机の上に置けば、椅子に座ったまま手で反応できます。
壁に手の届く範囲で設置すれば、立った状態で上半身を動かすトレーニングもできます。
床に置いて足で触れる使い方もできますが、転倒の危険があるため、最初から行う必要はありません。
体力に合わせて、動く範囲を小さくできることが、シニアにとっての大きな利点です。
最初は椅子に座って始める
シニアが自宅で始めるなら、まずは椅子に座って机の上で行う方法が安全だと思いました。
机の上にランプを2個から4個置き、光ったランプに手を近づけるか、軽く触れます。
最初は速さを求めません。
光を確認してから、ゆっくり手を動かせば十分です。
おすすめの始め方は次のとおりです。
1回目から1週間程度
- 椅子に深く座る
- ランプは2個だけ使う
- 両手が届く位置に置く
- 1回30秒程度にする
- 2回から3回で終了する
慣れてきたら
- ランプを3個から4個に増やす
- 左右に少し広げる
- 指定された色だけを押す
- 右手と左手を交互に使う
- 1回1分程度まで延ばす
「もう少しできそう」と感じるところで終えるのが長続きのコツです。
初日から全力で挑戦すると、体より先に気持ちが息切れしてしまいます。
慣れても速さを競わない
REAXIONでは反応時間や回数などを記録できるため、数字が少しずつ良くなる楽しみがあります。
公式サイトでも、結果を保存し、時系列で変化を確認できることが紹介されています。
ただし、シニアの場合は数字を良くしようとして、急に手を伸ばしたり、足を大きく踏み出したりしないことが大切です。
目標は最速記録ではありません。
- 光を落ち着いて見つけられた
- 左右の手を均等に使えた
- 昨日より迷わず動けた
- 楽しく終えられた
このくらいの評価で十分です。
記録は競争相手ではなく、体から届く小さな手紙として眺めるのがよいでしょう。
シニア向けに期待できそうな点
ゲーム感覚で続けやすい
一般的な筋力トレーニングは、同じ動きを繰り返すため、飽きてしまうことがあります。
REAXIONは光る場所や順番が変わるため、ゲームに近い感覚で取り組めます。
体を鍛えるというより、光との軽い追いかけっこのような楽しさがあります。
目と手を同時に使える
光を探して手を伸ばすため、視覚と上半身の動きを一緒に使います。
特に外出が減っている人は、周囲を見て素早く反応する機会も少なくなりがちです。
室内で安全に反応練習ができる点は魅力です。
判断を加えられる
指定された色だけを押すトレーニングでは、単に光った物へ手を伸ばすだけでなく、押してよい色かどうかを判断します。
「見る・考える・動く」という流れを自然に使えるところが、一般的な反復運動との違いです。
家族と一緒に使える
REAXIONは子どもから大人まで使える製品として紹介されています。
孫と一緒に使ったり、夫婦で交代しながら記録を確認したりすることもできます。
ただし、世代間の本気勝負を始めると、孫の速さにランプより先に心が点滅するかもしれませんね。
シニアはシニアのペースで楽しみましょう。

購入前に知っておきたいデメリット
価格が安い器具ではない
REAXIONは、気軽に試せる低価格の健康器具ではありませんでした。
公式サイトには価格改定に関する情報があり、ページによって旧価格が残っている可能性もあります。購入時には、必ずカート画面や販売元に最新価格を確認してください。
また、個人向けのREAXION CLOUDを利用する場合は、
本体とコントローラーに加えて月額利用料(サブスク)が必要と案内されています。
価格だけを考えると、まずは無料の反応トレーニングアプリや、ボールを使った運動から試す選択肢もあります。
スマートフォンの操作が必要
REAXIONは、専用アプリをスマートフォンにインストールして使用しますのでスマホが必要です。
アプリは日本語に対応していますが、Bluetooth接続、メニュー選択、記録確認などの操作が必要です。
スマートフォンが苦手な人は、最初の設定を家族に手伝ってもらったほうが安心です。
設置場所が必要
机の上で使うだけなら広い場所は必要ありませんが、立って移動するトレーニングでは安全な空間を確保する必要があります。
床のコード、敷物、家具の角などがあると、トレーニング中の転倒につながる可能性があります。
始める前に、ランプより先に床を点検しましょう。
先に家の中の断捨離を考えてしまいますね。
使い方によっては転倒の危険がある
足でランプを触ったり、離れたランプへ素早く移動したりする方法は、バランス能力に不安がある人には向いていません。
特に、一人で床置きトレーニングを行うのは避けたほうがよいでしょう。
締め切った部屋の中では行わず、ドアを開けておくかリビングで行いましょう。
使用前に医師へ相談したい人
次のような人は、自己判断で始めず、医師や理学療法士などに相談してください。
- 最近転倒したことがある
- ふらつきやめまいがある
- 心臓や血圧に不安がある
- 脳卒中や骨折後のリハビリ中
- 視力や視野に問題がある
- 強い膝痛、腰痛、股関節痛がある
- 認知症や軽度認知障害の診断を受けている
- 光の刺激で体調が悪くなった経験がある
また、運動中に胸の痛み、息苦しさ、強い動悸、めまい、冷や汗などが出た場合は、すぐに中止してください。
REAXIONだけで老化対策を済ませない
REAXIONは面白いトレーニング器具ですが、これだけで老化対策が完成するわけではありません。
健康維持には、歩行、筋力、バランス、柔軟性、睡眠、食事、人との交流なども大切です。
転倒予防についても、低負荷の筋力運動、ストレッチ、足の運動、ウォーキングなどを組み合わせた介入で、歩行やバランスに変化が見られた研究があります。
REAXIONは、ウォーキングや軽い筋力運動に追加する「反応と判断のトレーニング」として考えると使いやすいでしょう。
REAXIONが向いていそうなシニア
次のような人には、検討する価値がありそうです。
- 普通の筋力トレーニングでは飽きてしまう人
- ゲーム感覚で体を動かしたい人
- 反応の遅れが気になってきた人
- スマートフォンの操作に抵抗がない人
- 家族と一緒に楽しみたい人
- 数字で変化を確認したい人
- 座った状態から安全に始めたい人
一方で、足腰に強い不安がある人や、スマートフォンの設定が負担になる人は、購入前に体験できる施設を探したほうがよいでしょう。
購入前に体験できるか確認しよう
REAXIONは価格もそれなりにするため、公式サイトを見ただけで購入を決めるより、体験できる施設やイベントがないか問い合わせることをおすすめします。
高齢者向けプログラムを導入している介護施設やリハビリ施設では、専門家の指導を受けながら体験できる可能性があります。
実際に触ってみると、
- 光が見やすいか
- 音や光が負担にならないか
- アプリを操作できるか
- 座ったまま楽しめるか
- 続けたいと思えるか
を確認できます。
健康器具は、性能の高さだけでなく、「また明日も触りたい」と思えることが重要です。
まとめ|シニアは座った状態から始めれば取り組みやすい
REAXIONは、光を見て、判断し、手や足を動かすトレーニング器具です。
強い反動が出る機器を利用しないため、適切に扱えば危険性は低いと思いました。
スポーツ選手向けに開発された製品ですが、
現在は高齢者向けのリハビリや介護施設での活用も進められています。
シニアが使う場合は、速さや運動量を追い求める必要はありません。
最初は椅子に座り、2個程度のランプを手の届く位置に置いて、30秒ほど行うだけでも十分です。
REAXIONだけで老化を防げるとは言えませんが、
見る、判断する、動くという一連の働きを、楽しみながら使う道具としては興味深い製品です。
ウォーキングや筋力トレーニングに加えて、反応力にも少し刺激を入れたい。
そんなシニアにとって、REAXIONは光るトレーニング器具というだけでなく、体と頭を一緒に動かす新しい遊び相手になるかもしれません。
幼い子供の動きについていけないと諦めることも、少なくなるかも知れないですね。
※本記事は一般的な情報を紹介するもので、医療上の診断や治療に代わるものではありません。
持病や運動機能に不安がある場合は、使用前に医師や理学療法士などへ相談してください。
短い時間でも続けると反応スピードが維持できるかも知れませんね



